頭に入れるだけの読書はGoogle先生に勝てない
今回は、メンタリストDaigoさんの著書「知識を操る超読書術」をご紹介します。
メンタリストDaigoさんは、人の心を操るメンタリズムで一時期テレビタレントとして活躍されていました。今ではほとんどテレビには出演されていないようですが、Webメディアの世界では220万人以上のチャンネル登録を誇る日本の教育系トップYouTuberとしてその存在は若者から年長者まで幅広い層に知られています。
私もご多分に漏れず最近では、時間があれば教育系ビジネス系YouTubeを流し聞きしている毎日を送っています。そんな中で、Daigoさんは人生のヒントになる話題を提供してくれています。しかもその話題は事実に裏付けされた研究成果がほとんどです。だから信ぴょう性があります。
Daigoさんはメインテーマである心理学系の著書を多数執筆されていますが、今回ご紹介する本は、読書に関する本です。
もっと読みたい本が沢山あるのに読むスピードが遅くて読めない。本を読んでもなかなか頭に入ってこない。せっかく読んだ本を人生に生かしたい。
と強く思っている、意識高い系を装い、読書好きの私にとっては、この本は是非読みたい一冊でした。
さて、Daigoさんが実践する読書術とは?
非科学的な読書術をぶったぎる斬る
Diagoさんは、非科学的な、速読、多読、選書という、巷にあふれる読書術を否定されています。
良く早さよりも大切な読書スキルとは、「スキミング=拾い読み」だといいます。
- ①表紙・帯を読む
- ②目次を読む
- ③気になる1つの章を読む
本をただ早く読むことに意味はない。スピードより大切なのは、読むべき個所を選ぶ力。
多読については、読書の成果は「数」では決まらない。感情や集中力を利用して、記憶を深め、少ない本からでも効率的に知識を得ることが重要と言います。
そして選書については、「いい本ばかり読めばいい」という考えは幻想だと。大切なのは、複数ジャンルを読むことでアイディアが生まれる。どんな本でもアウトプットにつなげる姿勢が重要とされています。
本の読むための3つのアクションをDaigoさんは提言されています。
- アクション1 本を読む準備をする
- アクション2 本の読み方を知る
- アクション3 本から得た知識をアウトプットする
読書の質を高める3つの準備
読書の準備としては、自分の「目的」や「動機」からほしい知識を具体的に決めることが重要。
それは以下の3つです。
①メンタルマップ
行動する理由・メリット・期待することを明確にする
②キュリオシティギャップ
知識のギャップ(好奇心)により、記憶しやすい脳のコンディションをつくる
③セルフテスト
自分の現在地(挫折ポイントと対策)を知る
このためにはワーキングメモリを鍛えることが重要。
海馬がインプットし、前頭前野がアウトプットする。この橋渡しがワーキングメモリ。
ワーキングメモリを鍛えることでインプット、アウトプット両方の能力が高くなり読書効率が著しく向上するそうです。
理解力と記憶力を高める5つの読み方
ここでは5つのテクニックを紹介されていますが、まず理解力を高める本の読み方として「本の単なる読者になるな」と。ただ単にページをめくり文字を追うだけで読み終える。そんな受け身な読み方では理解度は高まらない。ではどうすればいいか?その5つのテクニックが紹介されています。
①予測読み(Predicting)
タイトル、著者プロフィール、目次、帯をチェックする。
どこにどんなことが書かれているか?どこにほしい情報が書かれているのかを予測する。
②視覚化読み(Visualizing)
役立つと感じた部分をピックアップしてビジュアル化する。
Daigoさんは、このために「マインドマップ」を作製されています。
③つなげ読み(Connecting)
自分の知識、体験、世の中の出来事を結び付けていく。
Text-to-text text-to-Self Text-to-World
④要するに読み(Summarizing)
要約することにより自分の興味を明確にして優先順位付けする。
⑤しつもん読み(Questioning)
著者にツッコミを入れながら著者と対話する。そして自問自答する。
頭の良さは、説明力で決まる
Daigoさんは、本を読む意味は、この二つだと言います。
- 1、読んでいて「これはいいな」と思った方法を実践して習慣化すること
- 2、本から得た知識を定着させて人や世の中のために役立てること
まさにその通りで、ただ単に「読了…以上。」では何の役には立たず時間の無駄ですよね。
本から得た知識を定着させ、自在に操る3つのアウトプットを紹介されています。
① 思想書と科学書のダブル読み。 思想書は古典から選ぶ、科学書は最新刊から選ぶ
② テクニカルターム(専門用語)や出典・データを使って聞き手の心をつかむ。
③ SPICEで人をその気にさせる。
SPICEとは?何でしょうか?
・Simplify (単純化) 相手に伝えたいメッセージを単純化する。
・Perceived Self-interest (私的利益観) 聞き手の利益になるような言い方をする。
・Incongruity (意外性) 意外な事実に相手の注意が向いているうちに説得する。
・Confidence (自信) 言いたいことを一点に集中して自信満々に語る。ハロー効果を使う。
・Enpathy (共感) 共感を入り口に相手を説得する。適切な質問で相手の気持ちを探る。
そして、メッセージは10回繰り返すと説得率が82%上昇するそうです。
もう何回も言ったからいいだろうではなく、自分が伝えたいこと、説得したいことは、10回以上繰り返すぐらい、言い続けないといけないんですね。
読書の質を高めるには「運動」がいい
そして最後に、Daigoさんは、運動を進められています。
イリノイ大学の研究でも、20分の軽いウォーキングで脳の活動が向上することが分かっているそうです。
脳が疲れたなと思ったら、ステッパーを踏みながら読書する「歩き読み」をしているそうです。
このくだり、私は二宮金次郎(二宮尊徳)さんを想像してしまいました。小学校には必ずある銅像ですね。柴を背負って読書をしながら歩いているあのお方です。
二宮尊徳さんは、江戸時代後期の経世家、農政家、思想家で、経世済民を目指して「私利私欲に走るのではなく社会に貢献すれば、いずれ自らに還元される」と説く報徳思想を唱え、報徳仕法と呼ばれる農村復興政策を指導した方です。
このように、世の中の役に立つ偉業を成し遂げた方は政治でもビジネスでも皆さん読書家だったと言いますよね。
Daigoさんも若くしてテレビタレントとして成功され、その後、Webメディアの世界でも成功されており、若くして偉業を成し遂げられた一人です。
私もDaigoさんの読書術を参考に、自分なりの偉業を成し遂げる夢を抱いてこれからの人生を読書とともに楽しみたいと思います。
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