外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術 

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この本との出会い

今回は、山口周さんの「本をどう読むか」をご紹介します。

山口周さんは、慶応義塾大学で哲学と美術史を学び、卒業後は外資系コンサルに就職、その後一橋大学や多摩美術大学でも講師を経験され、現在は独立研究者・著作家・パブリックスピーカーとして「人文科学と経営科学の交差点」をテーマ活動されています。

私は、読みたい本がたくさんあるのですが、なんせ読むのが遅い。1冊読むのに1か月ぐらいかかるのでたくさん読めないんです。多読術を習得すればもっと本をよめるんじゃばいか?、まずは多読術の本を読もう!と思い、本屋に多読術の本を探しに行ったんです。

そこで目に留まったのがこの本です。「読書を仕事につなげる技術」というタイトルにまず目を引かれました、そしてパラパラとめくってみると「ビジネス書マンダラ」と題したオリコミマップがはいっていました。マップにはすでに読んだ本やかねてから読みたい本がびっしり書かれていました。

直感的に「マンダラ本を全部読むための多読術を知りたい!」と思い、この本を衝動買いしました。

家に帰って読み進めると、いきなり「はじめに」のセンテンスで「読書量は必要条件だけど十分条件ではない」とあります。多読は必要ないの?だったらどういう読み方がいいのか?

この本にはもっと本質的な読書法が書かれていました。

仕事につなげる読書6つの大原則とは?

学生時代に経営学を学んでこられなかった山口さんが外資系コンサルで活躍できた理由は「読書」であると言い切っておられます。

まず、第一章で「仕事につなげる読書6つの大原則」として6つを上げておられます。

原則1 成果を出すには「2種類の読書が必要」(P20~)
原則2 本は「2割だけ」読めばいい(P24~)
原則3 読書は「株式投資」と考える(P28~)
原則4 「忘れる」ことを前提に読む(P32~)
原則5 5冊読むより「1冊を5回」読む(P36~)
原則6 読書のアイドルタイムを極小化せよ(P42~)

本文では6つの原則について説明されていますが、その中でこれは重要と私が感じたセンテンスをご紹介します。以下本文を引用します。

効率的に読書からインプットを得ようと思うのであれば、いかにしてこの20%の「ミソ」となる部分を見抜くか(P25)

頭デッカチに「読むべきか、読まないべきか」などと考える必要はなく、フィーリングに身をゆだねればいい(P27)

読書という行為は、自分の時間といくばくかのお金を投資することで人生における豊かさを回収するという投資行為です。(P31)

重要と思われる個所をデジタルデータとして保存しておきます。必要な情報はイケスのなかにあるわけですから、詳細まで全部記憶する必要はありませ。安心して忘れることが出来るのです。(P34~35)

広く浅く読んで、「読みがいのある本」を見つけたらそこで深く潜る。いわば「T字型の読書」を通じてこそ知的なストックは厚みをましていく。(P37)

この第1章をしっかり読んでおけば、この本の言わんとしている読書の本質は十分とらえられると思います。あとは目次をみて自分の興味のあるところ、自分に関係のありそうなところを抜粋して見てもいいんじゃないかとも思います。(私は全部読みましたが。)それぐらいこの第1章に「読書を仕事につなげる技術」本質が書かれています。

じゃあどんな本をどう読めばいいのか?

山口さんは、ビジネス書を、名著といわれる定番の古典と新刊を明確に分けておられます。新刊ビジネス書の9割は古典の解説をしているだけのもので読まなくてもいい。古典をしっかりと読みこんでおけば、興味のあるもの以外ほとんどの新刊ビジネス書はスルーでOK。とバッサリ切られています。さらに、ベストセラー本は誰もが読んでいるので差別化要因とならず投資的に考えると費用対効果が低いと。以下引用します。

断言しますが、こういった簡易版の解説書をいくら読んでも経営のリテラシーは高まりません。理由は非常に単純で、古典・原典で著者が展開している思考のプロセスを追体験することで「経営の考え方」「ビジネスを考えるツボ」を皮膚感覚で学び取っていくことに意味があるからです。(P56)

一方で、教養書についてはさまざまな考察が出されるため、常にアンテナをたてておき、興味深い論考が出されたら目を通すことが必要で、以下のように教養書を活用することを示唆されています。以下引用します。

「仕事環境の変化」が突きつける難問に対してビジネス書で得られる「知識」はほとんど役に立たない。むしろ教養書の読書を通じて得られる「人間の性」や「組織や社会の特質」についての示唆が大きなヒントになるはずです。(P91~92)

ポイントは以下の二つに集約されていると思います。

  • ビジネス書で得た知識は「そのまま」仕事で実践せよ。
  • 教養書で得た知識や感性は自分の人生に役立てよ。

この本に書かれている「イケス理論」と「T字型の読書法」は、私がこのブログで行っている書評の記事欄を使えば実践できるのではないかと思っています。

ブログ(イケス)の中に読んだ本のエッセンスを抽象して泳がせておく。そして必要に応じて履歴から引っ張り出す。さらに何年かしてまた同じ本を読んだときに感じた感動をまたブログに残す。

過去に読んだ本を何年後かに読み返すと、以前とはまったく違った本のように感じることがあります。おそらく、読んだ時の自分自身の心や精神状態、それまで生きてきた背景が変わっているので、その時の本に対する感覚が変わるのだと思います。それをまたこのページに書き記したいと思います。

サラリーマンの本との付き合い方

今まで、サラリーマン、管理職として自分の能力を高めるためにビジネス書や教養書の古典を何冊も読んできましたが、なかなか理解ができず難解で途中で読むのをやめることが何度もありました。

この本の中ほどに、こんな私にエールを送ってくれているような一文がありましたのでご紹介します。本との付き合い方を示唆してくれている一文です。

本を読んでいてもどうも内容がしっくりこない、あるいはわからないと思うようであればそれは決してあなたの責任ではありません。では著者の責任なのかというとそうとも言えません。本を読むというのは一種の対話ですから、読んでわからないということは「言葉が通じない」ということです。言葉が通じない相手とは話をしてもムダなので、あなた自身が変化して言葉が通じるようになったときに、再び読めばいいのです。(P68)

以前に読んで理解できなかった本でも、今読むと理解できるかもしれないし、違った感覚を持つかもしれません。

その時私はおそらく本との対話ができなかったんだと思います。

同じ本でも、時がたてばその本と対話ができ理解しあえるかもしれない。

何年か先に読むと、もっとその本を深く理解し感動し涙を流すかもしれない。

そうなるように、これからも学び続けて自分を成長させていきたいと思います。

ビジネス書を読む前に読む本です

この本は山口さんご自身がどのように本と接してきたのか、読書をどのように仕事に生かしているのかを知ることが出来る本です。まるで山口さんの書斎に入りこんでいるかのような感覚にもさせてくれます。

多読術を知りたいという安直な欲求から、たまたま出会った本ですが、この本ではもっと本質的な読書法を知ることが出来、読書に対する意識が変わる一冊でした。

巷には有名タレントやスポーツ選手やありとあらゆる業界の方が執筆された新刊ビジネス書であふれかえっている状態ですが、そんなビジネス書を読む前に、まずこの本を読むべきです。

自分を成長させたい自分の価値を高めたいと思うサラリーマンの方、ビジネスをもっと成長させたいと思う経営者のかたにおすすめの一冊です。

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