人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

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人気ブロガーが世の中の真理をあばく心理学の本

今回は、ふろむださんの著書「人生は、運よりも実力よりも『勘違いさせる力』で決まっている」をご紹介します。

ふろむださんは、のべ数百人に読まれたブログ「分裂勘違い君劇場」の著者としてネットの世界では有名な人気ブロガーだそうです。上場企業を含む複数の企業を創業されています。

この本は、発売開始から2か月で10万部を突破した大ヒット作で、オリコン週刊ランキング自己啓発書ジャンルで1位を獲得、林修先生が驚く初耳学でも紹介され大きく話題になっています。

本の内容で特に印象に残った部分を取り上げたいと思います。

思考の錯覚と錯覚資産とは

人は、無意識に脳のセキュリティホールに入ってくる直感によって脳内の評価値を決めてしまう。これを「思考の錯覚」というそうです。

東京大学出身、人気ブロガー、有名デザイナー、といった肩書や、見た目の容姿なんかも思考の錯覚を招きやすい要因となります。そして実は運も実力と思ってしまう思考の錯覚を起こしているということです。

ふろむださんは、人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚を「錯覚資産」と定義されています。

そして、この思考の錯覚が掛け算されることで、「錯覚資産」が複利で形成されていくのでとんでもない威力となるのだそうです。

思考の錯覚は、「ハロー効果」と呼ばれる「認知バイアス」によって引き起こされます。「認知バイアス」とは、認知心理学の概念で、「認知の偏り」という意味です。

「ハロー効果」とは、何か1点が優れていると、後光がさして、何もかもが優れて見えるような錯覚のことです。

ふろむださん自身、錯覚資産を使っているといいます。ふろむださんの肩書は、まさに錯覚資産を使っているのです。そしてそれが錯覚資産だと自らバラしてしまったとしてもその効果は消えないそうです。

錯覚資産の作り方

ふろむださんは、ハロー効果が手に入るまでは小さく賭けることだ。と言います。

つまり、ハロー効果が得られそうな仕事や役割に手を上げいろんなことにチャレンジしてみる。そして運よく成功して、ハロー効果を手に入れられたら、そのハロー効果を使ってより良い環境を手に入れる。具体的な数値が伴うと高い錯覚資産になるのだそうです。

本を書く、講演をするなどは錯覚資産を得る手段としては投資効果が高いとも言われています。

でも、自分にはそんな才能はないから無理だと思う人も多いと思います。私もそうです。ですが、ふろむださんは、それすらも思考の錯覚だと言っています。

そもそも、才能があるかないかなんて、自分にも他人にも、そうそう見分けがつかない。見分けているのは思考の錯覚だ。未来のヒットが、過去にさかのぼって現在のあなたの才能のあるなしを書き換えるのだ。

だから、自分にはできないと思わず、サイコロを振る回数を増やすことに時間を使ったほうがいい。

錯覚資産を作るために、いろんなことに手を出してチャレンジしようということです。

記憶は5分前に作られる

「世界5分前仮説」という言葉は人気アニメでも使われて知っている人が多いと思います。

我々が過去の記憶だと思っているものは、過去の記憶とは別のなにかである。自分は自分の記憶を自分の予想するように書き換える。

例えば、「成功した」という結果は「その人は、昔から優秀だった」と記憶を書き換える。「失敗した」という結果は「その人は、昔から優秀じゃなかった」と記憶を書き換える。

この記憶自体が5分前に作られているのです。

5分前の時点の過去の記憶と、今この瞬間の過去の記憶はすでに書き換えられていて違う記憶になっているということですね。なんだか不思議な感じですが、分かるような気もします。

この「記憶の書き換え」は心理学の世界ではすでに確かめられた事実だそうです。

悪く解釈される人とよく解釈される人の違い

人間には、「実力」という要因を、プラス方向であれ、マイナス方向であれ、「大幅に過大評価」してしまう認知バイアスがあります。実際の成功・失敗は、私たちが思っているよりも、はるかに、「実力以外の要因」で決まっているそうです。

ある一つのことでパフォーマンスを出した人がいると、「彼は『全体的』に優秀だ」と思われる。逆にある一つのことでパフォーマンスが出ない人がいると「彼は『全体的』に無能だ」と思われる。ハロー効果のせいで、「ダメな奴はなにをやらせてもダメ」だと思われる。

つまり、マイナスのハロー効果によって人の直感を汚染されているのです。

そんなマイナスのハロー効果に呪われている人でも、転職するより今の会社にいるほうがマシだと考える人が多いだのが現実ですが、この考えは「デフォルト値効果」という認知バイアスの影響を大きく受けていると言います。

人間は判断が困難なとき、自分で思考するのを放棄して、無意識のうちに、デフォルト値を選んでしまうことが多いのです。本当はいくつもの選択肢があるにもかかわらず転職しないで今の会社にいるほうがマシ。と結論づけるのはで判断することを放棄して直感でデフォルト値効果を選んでいるということです。

デフォルト値を選ばないようにするために重要なのは、冷徹に見極めること。判断が難しくても、不確定性が大きくても、安易に思考を放棄してデフォルト値を選んでしまうこともなく、粘り強く考え抜かなければならないのです。

人間の直感を利用した錯覚資産の活かし方

ふろむださんは、人間の直感の性質と錯覚資産の手に入れ方を、こう語ります。

人間の直感は、「思い浮かびやすい」情報だけを使って判断します。

人間の直感は、正しい判断に必要な情報が欠けていても、情報が欠けているという感覚を持ちません。ほとんどの人は「冷静に考える」ことをしないのです。

幸運を引き当てる確率は、思考の錯覚の網が大きければ大きいほど、高くなります。つまりサイコロを振る回数を増やさないことには、成功確率は上がらない。

人間は「一貫して偏った間違った物語」に説得力と魅力を感じます。一方で、「バランスの取れた総合的な正しい判断」は、説得力がなく、退屈で面白くないと感じます。

大きな錯覚資産を手に入れたいなら、「一貫して偏ったストーリー」を語らなければならない。と言います。バランスの取れた正しい主張などに、人は魅力を感じないし人を動かせない。

「シンプルでわかりやすいこと」を真実として言い切る。断定してしまう。

そうすると、その主張は多くの人を魅了し、ハロー効果を創り出す。それは大きな錯覚資産に育っていく。

何かを主張するときは「一貫して偏ったストーリー」を語る。

しかし、自分の人生を選択するときは、徹底的に「正しい判断」をすることにこだわらないといけない。

つまり、判断のシステムを二重化するのです。

感情ヒューリスティック

人間の頭の中では一貫したストーリーが作られます。

好ましい技術はメリットばかりでリスクなんてほとんどないし、気に入らない技術はメリットなんてほとんどなく、リスクは非常に大きいとみなす。

自分が敵とみなした技術はリスクだらけで、メリットなんてほとんどないし、味方とみなした技術は、リスクは低く、メリットだらけ。

ただし、好き、嫌い、メリット、リスクのいずれかの変数値が脳内で変化すると、その変数値が他の変数値と矛盾しないように、他のすべての変数値が変化してつじつまを合わせるようになっている。

この仕組みにより人間の脳内では常に書き換えが行われて一貫したストーリーを作り上げる

このような「感情ヒューリスティック」をうまく活用して、積極的に錯覚資産をつくっていくべきである。

感情ヒューリスティックは、「人に好かれる」ということを、比ゆ的な意味ではなく、現実に換金可能な資産にしてくれる。

この錯覚資産によって、商品やサービスにより高い値段がつき、より多くの人に売ることが出来る。

これは人事評価でも当てはまる。サラリーマンをやっている限り、上司に好感を持たれるように、十分な注意を払い続けないといけない。

しかし、「上司の顔色をうかがいながら仕事をすること」が嫌な人は、腹をくくってサラリーマンを辞めて、自分の商売を始めることも真剣に考えたほうがいい。

思考の錯覚のまとめ

認知バイアスには以下の10の法則があります。

  • ハロー効果
  • 少数の法則
  • 運を実力だと錯覚する
  • 後知恵バイアス
  • 利用可能性ヒューリスティック
  • デフォルト値バイアス
  • 認知的不協和の理論
  • 感情ヒューリスティック
  • 置き換え
  • 一貫して偏ったストーリーを真実だと思い込む

これらの認知バイアスには3つの脳の過剰性を引き起こしていると言います。

  • 一貫性 … 記憶を書き換えてまで過剰に一貫性を求める
  • 原因  … 偶然に過ぎないことまで過剰に原因を求める
  • 結論  … 結論を出すのに必要なデータがなくても過剰に結論を急ぐ

要は、この3つの過剰性に注意していれば、自分の思考の錯覚に気づいて修正しやすくなるし、他人の思考の錯覚を利用して、自分に有利に物事を進めることが出来る。

思考の錯覚の最大の特徴は、その不可視性。無意識が勝手に記憶を書き換えることで認知バイアスが発生する。

「思考の錯覚」を敵に回すか、味方につけられるかで、人生は変わる。

「実力中心」の世界観で生きる人間より、「錯覚資産+運+実力」の現実の世界観で生きる人間のほうが圧倒的に強い。

認知バイアスも諸行無常

じゃあ結局どうすればいいのか?どうふるまえばいいのか?

まとめるとこんな事なのかなと思いました。

  • 錯覚資産を作るためにいろんなことにチャレンジする。
  • 思考の錯覚に有利な数字の実績を作る
  • 一貫性のあるストーリーを語る
  • 記憶は書き変わる。過去に悩まず未来を憂えず今から錯覚資産を作るべき

そしてこの仏教語に通じるんじゃないでしょうか?

諸行無常 (しょぎょうむじょう)

この言葉の意味は皆さんご存じの通りです。

この世の現実存在はすべて、すがたも本質も常に流動変化するものであり、一瞬といえども存在は同一性を保持することができないことをいう。「諸行」とは因縁によって起こるこの世の現象を指し、「無常」とは一切は常に変化し、不変のものはないという意味。

ふろむださんは「記憶は5分前に書き換えられている」と言います。仏教では、この現実存在はすべて諸行無常だとしています。

今を生きることが大切だということです。

この本がブレイクしたときには、ふろむださんが提唱する「錯覚資産」のことを、経歴詐称だとか、化けの皮がはがれれば意味がないとか、批判的な意見も多かったそうです。

ふろむださんは、「錯覚資産」を「実力」と明確に分けています。そして「運」を実力と勘違いしている。とも言っています。

ですが、私はある意味「錯覚資産」も「実力」の一つじゃないかなと思うのです。

錯覚資産を身に着けるためにいろんなことにチャレンジして努力する。そして人に誇れる数字を伴う結果を出でれば、それは、経歴詐称でも化けの皮でもなく、紛れもなく自分の実力です。

私はこの「錯覚資産」を積み上げるために、過去を悩まず未来を憂えず、今ここを大切に生きて行こうと思います

では、また!

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